テレビを買い替えるとき、「大きさ」「画質」「値段」「使いやすさ」など、決め手が多すぎて迷ってしまうこと、ありますよね。2025年9月に発売された東芝の4K液晶レグザ M5シリーズ(型番:M550R)は、85V型/75V型/65V型/55V型/50V型/43V型の6モデルがそろっていて、「どのサイズがいいの?」「違いはどこ?」と迷う方も多いはず。本記事では、各モデルの仕様を丁寧に比較しつつ、使い勝手・レビューも交えて、あなたにぴったりの1台を選べるようにサポートします。まずは、M5シリーズの基本概要から見ていきましょう。
2025年モデルの東芝4KレグザM5シリーズ概要
東芝のREGZAとは?ブランドの歴史と信頼性
「REGZA(レグザ)」は、東芝が長年展開してきたテレビブランドで、日本国内では根強い人気があります。高画質化技術、録画機能、使いやすさの追求を重ねており、特に国内メーカーならではの放送波対応やチューナー性能、視聴文化に即した機能性が魅力です。安心して長く使えるテレビを探している方には、信頼できる選択肢の一つと言えるでしょう。
レグザM5シリーズのモデル一覧(85M550R, 75M550R, 65M550R, 55M550R, 50M550R, 43M550R)
M5シリーズ(型番 M550R)は、6つのサイズ展開があります。2025年9月26日から順次発売されました。
各モデルの主な違いは、価格・音声出力・消費電力・サイズ・重量などです(後ほど詳しく説明します)。
ただし、パネル方式や映像処理エンジン、HDR方式、チューナー数、ネット連携機能など、多くの仕様はすべてのモデルで共通です。
4K液晶テレビの特性と市場における位置付け
液晶テレビは明るさ性能が比較的高く、コストも抑えやすい点が魅力です。対して有機ELなどは黒表現やコントラストで有利ですが、価格が高くなる傾向があります。
M5シリーズは「エントリーモデルながら4K対応・HDR対応・スマート機能搭載」で、日常利用〜映画・ネット動画視聴を重視した方の“コスパ重視”モデルに位置づけられています。
東芝4KレグザM5シリーズの性能比較
画質の違い:HDR・広色域・映像処理エンジン
M5シリーズでは、「レグザエンジンZR」という映像処理エンジンが採用され、すべてのモデルで共通仕様です。
また、バックライトは全面直下型LED(直下型バックライト)を採用し、これに「レグザ専用広色域LED」が加わることで、豊かな色表現や明暗差の表現力を高めています。
HDR方式も、HDR10/HDR10+/Dolby Vision/HLG に対応。これにより、映像ソースに応じて最適化されたコントラスト表現が期待できます。
画質調整機能として、「地デジAIビューティ」「ネット動画ビューティ」「カラーリマスター」などが搭載されており、ノイズ抑制や色補正も強化されています。
結論: 画質面では、サイズの違いによる影響(パネル面積・視点角度など)は出ますが、基本的な性能(HDR対応・映像処理)はすべてのモデルで“同じ土台”です。
AIによる画質最適化(ノイズリダクション・超解像技術)
M5シリーズには、クラウドAI高画質技術が組み込まれており、ノイズの抑制や映像の補正を行います。
地デジ放送に対しては「地デジAIビューティ」で、映像がくすんだりノイズの目立つ場面を補正し、映像をよりクリアに見せる工夫がなされています。
ネット動画については、「ネット動画ビューティ」によって、低フレームレートの映像でも滑らかさ・コントラストを補正するよう設計されています。
こうした“見え味を良くする補正技術”は、視聴する環境(部屋の明るさ、照明、距離など)によって効果が出やすさが変わる点も念頭に置きたいですね。
音質性能:スピーカー構造と低音域の再現力
M5シリーズはすべてのモデルで、2つのメインスピーカー(左右)を搭載。([REGZA<レグザ>][1])
ただし、音声実用最大出力は85M550Rのみ 30W(15W+15W)、その他モデルは20W(10W+10W)となります。
音声処理系として「レグザパワーオーディオシステム」「オーディオキャリブレーション」「クリア音声」「おまかせAIサウンド」「VIRイコライザー」などが共通で搭載されており、音の明瞭感やバランス調整が工夫されています。
ただし、サブウーファーなどの搭載はなく、低音の迫力は限られるため、本格的に映画サウンドや重低音重視の音楽用途を重視するなら、サウンドバーや外部スピーカーとの併用が望ましいかもしれません。
ドルビーアトモスやサラウンド対応の有無
公式仕様表を見る限り、Dolby Atmos や本格的なサラウンド音声フォーマットの直接対応は記されていません。
つまり、映像再生や映画視聴時に「空間オーディオ表現」を強く期待する用途には、音響補強(外部スピーカーやAVアンプ併用)を視野に入れたい点です。
操作性の向上:リモコン・UI・スマホ連携
M5シリーズでは、リモコンには音声操作機能付き(レグザボイス)が搭載されており、テレビを話しかけて操作することができます。
また、UI面では「レグザナビ」「おすすめ番組」「録画リスト」など、多彩な視聴支援リスト機能が整備されています。
スマホ連携も充実しており、AirPlay 2/スクリーンミラーリング対応、レグザリンク(録画番組のシェアやモバイル操作)などが利用可能です。
さらに「マジックチャプター」機能により、録画番組を自動でシーン分割し、見たい場面へのジャンプ操作がしやすくなる工夫もあります。






各モデルの機能と特長
バックライト技術と液晶パネルの違い
すべてのモデルで、全面直下LEDバックライトが採用されています。
特に注目すべきは、新開発レグザ専用広色域LEDを使うことで、色再現の範囲を拡げ、映像の鮮やかさや立体感を向上させようという設計です。
グローバルディミング(バックライトを細かく制御して明暗部を引き締める制御手法)も導入されており、白の輝きと黒の沈み込みを両立させる設計がなされています。
録画関係と外付けHDDの対応状況
M5シリーズは、外付けUSBハードディスクを接続しての録画(地上波/BS・CS)に対応しています。
録画した番組は「レグザリンク・ダビング」機能などを通じて、他のDTCP-IP対応機器にシェア/ダビングが可能です。
録画番組の再生時には、「マジックチャプター」でシーンごとに区分けしてジャンプできる機能も搭載。
ただし、4K録画番組の長期保存やダビングには制限がある可能性もあるため、録画用途が中心の方は仕様を詳しく確認したいところです。
ゲーム機との相性:ALLM・VRR・低遅延性能
M5シリーズには、瞬速ゲームモードが用意されており、映像処理遅延を約0.83msまで抑える設計になっています(1080p/60Hz、4K/60Hz 入力時)
また、「ゲーミングメニュー」では暗部ガンマの補正や照準表示など、FPS/シューティングゲームに役立つ調整も可能。
HDMI端子は4つで、eARC/ARC対応。ALLM(オートローンテンシーモード)もサポートされており、ゲーム機を接続した際に自動で最適モードに切り替わることが期待されます。
ただし、仕様表上はVRR(可変リフレッシュレート)対応については明記がなく、ゲーム重視派は対応状況を確認したほうが安心です。
スマホアプリ「レグザリンク」の活用法
レグザリンク機能を使うと、録画番組を家庭内ネットワーク経由で別の部屋のREGZAで視聴したり、スマホで番組表や録画予約を行ったりできます。
また、スマホ・タブレットからの操作でテレビをリモコン代わりに使うことも可能です。特に複数台のREGZAを使っている家庭では重宝される機能ですね。
音声操作(Googleアシスタント/Alexa対応)
M5シリーズは、Google アシスタント/Amazon Alexa との連携に対応しており、スマートスピーカーを通じた音声操作も可能です。
ただし、音声操作機能(例えばレグザボイス)の利用には、インターネット接続が必要であり、ネット接続や設定が正しく行われていないと動作しない点にも注意が必要です。
レグザM5シリーズモデル別レビュー
ここからは、各サイズモデルについて「使い勝手」「設置感」「特徴」などをレビュー視点で見ていきましょう。
85M550Rの迫力ある大画面体験
85V型モデルは、圧倒的な画面サイズで、映画館のような没入感を家庭で味わいたい方に向いています。ただし、設置スペース・視聴距離を確保できるかが前提になります。
この機種は30W出力(15W+15W)と、他モデルより出力が高く、映像・音響ともに迫力を感じやすい仕様です。
ただし、重量が28.5kg(スタンド込み)と重く、設置や移動が大変になるため、対応する家具や壁掛け設置の確認にも気をつけたい点です。
75M550Rの設置バランスと性能評価
75V型は、画面の迫力を保ちつつ、85型より設置しやすい選択肢です。サイズと性能のバランスが取りやすいモデルと言えるでしょう。
音声出力・機能面は他の“非85型”と共通仕様(20W出力)になっており、画質や使い勝手では他モデルと同列に評価できます。
ただし、重量が27.5kgと依然として重めなので、設置やラック選びは慎重にしたいです。
65M550Rの使いやすさと人気度
65V型は、リビング用の一般的なテレビサイズとして非常に人気が高いカテゴリです。迫力と設置しやすさのバランスが取れた選択肢。
他モデルと同等の画質機能を持ちつつ、適度な大きさで視距離も取りやすいため、視聴疲れもしにくいでしょう。
重量19kg(スタンド込)と比較的扱いやすく、設置のハードルも低めです。
55M550Rのコストパフォーマンス
55V型は“価格 vs 機能性”のバランスがよく、多くの家庭で現実的な選択肢となることが多いです。
画質・録画・スマホ連携・ゲームモードなどの機能は、上位モデルと同じ仕様で使える点が魅力。
レビュー評価でも、M5/M550シリーズの中では「操作性が速い」「画質が自然」などの好意的な声が見られますが、音質に関しては「迫力不足」といった指摘もあります。
50M550Rと43M550Rの省スペース需要への対応
50V型・43V型は、省スペースを重視するお部屋や寝室、あるいはテレビとデスクの併用設置などに適しています。
ただし、画面が小さくなるほど、視聴距離が近くないと“せっかくの4K高精細”を活かしきれない可能性があります。
また、音声出力が20Wで共通のため、音響重視派の場合は外部スピーカー併用が推奨されます。






設置環境・周辺機器との相性
壁掛け設置時の注意点とVESA規格
85V型など大型モデルを壁掛けする際は、壁の強度や金具のVESA規格対応(穴ピッチ)をしっかり確認しましょう。特に重量が重くなるため、耐荷重余裕を持たせたいところです。
また、配線スペースやテレビ背面の隙間にも配慮が必要で、電源・HDMIケーブルの取り回しを見越したレイアウト計画をお勧めします。
サウンドバーや外部スピーカーとの相性
M5シリーズは出力・内蔵スピーカー構成がシンプルなため、サウンドバーやAVシステムを併用することで音質を大きく強化できます。
ARC/eARC対応のHDMIポートを利用すれば、テレビとサウンド機器を連携して使うことが可能です。
特に映画・音楽用途で音の厚みや広がりを求めるなら、別途オーディオ機器を導入する価値は高いでしょう。
Fire TV Stickやゲーム機との組み合わせ活用法
Fire TV Stick や Apple TV、Nintendo Switch、PlayStation などをHDMI接続すれば、4K映像やゲーム機能をテレビで活用できます。
テレビ本体の機能だけでなく、これら外部機器の性能も加味して、高画質/低遅延モードの組み合わせを試してみるとよいでしょう。
ゲームモード設定を使うと、遅延を抑えて快適なプレイが可能になります(約0.83ms)
2025年モデルの端子と接続オプション
HDMIポート規格とゲーム・映像機器対応
M5シリーズは、HDMI入力端子を4つ(うちひとつは eARC/ARC対応)としており、多数の機器を同時接続できます。
ALLM(オート低遅延モード)対応により、ゲーム機接続時の利便性が高まります。
ただし、VRR(可変リフレッシュレート)対応の記載は公式仕様上見当たらないため、ゲーム用途で最新世代の可変リフレッシュレート機能を重視するなら、対応可否を実機で確認したい点です。
Bluetooth・Wi-Fi・スマート家電連携
無線LAN(IEEE 802.11 a/b/g/n/ac)を標準搭載しており、Wi-Fi経由でネット動画視聴やクラウドAI技術を活用できます。
Bluetoothも対応しているため、Bluetoothスピーカーやヘッドホンとの連携が可能です。
スマート家電連携(Google アシスタント/Alexa)もサポートされており、スマートホーム環境に組み込みやすい設計です。
地デジ・BS/CS対応とチューナー性能
M5シリーズは、地上デジタル ×2、BS/110度CS ×2、新4K衛星放送(BS 4K/110°CS 4K)×2 のチューナーを搭載。
これにより、録画しながら他チャンネルの視聴も可能な構成です。
ただし、8K放送の受信には対応していません。
購入前に知っておきたい比較ポイント
2024年旧モデル(M550N 等)との違い
M5シリーズ(M550R)は、旧モデル(例えば M550M や M550L)と比べて、バックライト技術の刷新や画像処理能力の強化がポイントです。たとえば、M550R は新開発の広色域LEDを採用。
また、操作性改善(リモコン配置・UI)も強化されているという比較記事も見られます。
旧モデルとの差が価格に見合っているかどうか、購入前に比較検証するのがおすすめです。
発売当初と現在の価格推移とセール狙い目
型番別おおよその出荷価格帯は以下のとおり:
- 85M550R:297,000円~
- 75M550R:198,000円~
- 65M550R:158,400円~
- 55M550R:118,800円~
- 50M550R:108,900円~
- 43M550R:99,000円~
大型家電は新モデル発表直後には価格が高めに設定される傾向があるため、発売から一定期間経過後の値下げや割引セールを狙うのも賢い戦略です。
また、量販店ポイント還元やセット値引きなども併用すると、実質価格が大きく下がる場合があります。
エコ性能と省エネ基準達成率
各モデルの年間消費電力量や省エネ基準達成率には差があります。たとえば、85M550R は 214kWh/年、75M550R は 159kWh、65M550R は 135kWh、55M550R は 123kWh、50M550R は 120kWh、43M550R は 96kWh とのデータがあります。
こうした電力消費量の違いは、長期利用時の電気代差につながるので、使用頻度が高い方はこの点も無視できません。






購入時のチェックポイントと注意点
設置環境別おすすめサイズ(リビング・寝室・一人暮らし)
- リビング:視聴距離を確保できるなら 65V〜85V 型がおすすめ。
- 中型リビング/家族用:55V 型あたりがコスト・サイズのバランスがよく選ばれやすい。
- 寝室・一人暮らし:50V・43V 型が設置性・扱いやすさで有力選択肢。
ただし、4Kの恩恵を感じるには視聴距離を適切に取ることが重要です。
価格調査と価格.com活用法
価格比較サイト(例:価格.com)を活用して、複数店の価格を比較・履歴を追うのがよいでしょう。
また、型番ごとの仕様(RAM・付属品・保証内容)や送料・設置費用も含めて比較することで、見た目の価格だけで判断しないようにしましょう。
保証・延長サポートと故障時の対応
大画面テレビは故障リスクや輸送リスクもあります。保証期間や延長保証の有無、修理対応体制を事前に確認しておくことが安心につながります。
特に、部品供給期間やパネル交換コストを考えると、信頼できるメーカーと販売ルートからの購入が望ましいです。
ユーザーからの評価と満足度
実際のレビューから分かる長所と短所
ポジティブな評価としては、「操作性が速い」「画質・色合いが自然で好感」「設置時の重量感が思ったより軽い」「配線・設定が簡単」などの声があります。
一方で、ネガティブ・注意点としては「音質(特に低音)が物足りない」「リモコンで一部操作が反応しづらい」「外付けHDDの互換性制限」などが挙げられています。
SNSや口コミでのリアルな声まとめ
SNSやレビュー欄では、「長年使っていたREGZAと近い操作感だから安心できた」「価格に対するコスパが高い」といった好意的なコメントが目立ちます。
また、「大画面化したけれど重さが意外に負担にならなかった」「設定が初心者でもわりと簡単だった」といったエピソードも散見されます。
他社同価格帯モデル(ソニー・パナソニックなど)との比較
同価格帯での競合他社モデル(ソニー BRAVIA、パナソニック VIERA など)と比較すると、REGZA は国内放送対応・録画機能・チューナー性能に強みがあります。
一方で、他社では高リフレッシュレート・VRR 対応、有機ELモデルなど技術的な訴求点を強めたモデルもあり、用途・重視ポイントによって比較対象となります。選ぶ際は「自分が何を重視するか(画質・音質・ゲーム性能・録画能力等)」をはっきりさせて比べるとよいでしょう。
総評:レグザM5シリーズを選ぶべき理由
東芝レグザの強みと競合他社との差別化ポイント
レグザM5シリーズは、国内放送対応・録画/連携機能・使いやすさを重視して作られており、総合力でバランスが取れたモデルです。
また、映像処理エンジンやバックライト技術など、基礎技術力もしっかりしており、大きなモデル差が出にくい共通基盤が安心感を与えます。
今後の展望と予想されるアップグレード
将来的には、VRR やより高リフレッシュレート対応、有機ELやミニLED技術導入の流れが進む可能性があります。
現行モデルを購入する際は、そうした将来的技術進化を視野に置きつつ、自分が今必要とする機能を見極めることが大切です。
ファミリー・一人暮らし・ゲーマー別おすすめモデル
- ファミリー(リビング用途):65V 型や75V 型あたりがバランス重視でおすすめ
- 一人暮らし/省スペース重視:43V~50V 型が設置性を重視した選択肢
- ゲーマー用途:ゲームモード性能と遅延対策を重視しつつ、可能なら外部ディスプレイや入力性能も検討
「こんな人には向かない」デメリット整理
- 重低音重視・映画館のような迫力サウンドを求める方には、内蔵スピーカーだけでは物足りない可能性あり
- 最新のゲーミング機能(VRR、144Hz 以上リフレッシュレートなど)を重視する方には、一部機能制限がネックになるかもしれません
- 非常に狭い部屋で大画面を置く場合、視距離が確保できず4Kの良さを活かしづらいこともある
購入後のライフスタイルへの影響
このテレビを選べば、普段の視聴だけでなく録画・スマホ連携・ネット動画視聴の快適さが向上する可能性があります。
ただし、使わない機能を重視して高額なサイズを選ぶよりは、自分の視聴スタイルや設置環境に合ったモデルを選ぶほうが、後悔が少ない買い物になるでしょう。






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