炊飯器を選ぶとき、「どれが本当に自分の暮らしに合っているか」がなかなか決められずに悩みますよね。特に同じシリーズで似た名前のモデルだと、スペックのちょっとした違いが価格差や使い勝手に影響することもしばしばです。今回の記事では、日立の高級炊飯器シリーズ「ふっくら御膳」の RZ‑Z100JM と RZ‑W100JM の違いを、スペック比較・実際の使い心地・シーンに応じたおすすめの選び方の観点から、初心者でもわかるように丁寧に解説します。これを読めば、どちらを買うか判断しやすくなるはずです。
日立IHジャー炊飯器の魅力とは?
IHとは?基本的な仕組みとメリット
IH(Induction Heating:誘導加熱)方式は、炊飯器の内釜を電磁誘導で直接発熱させる方式です。これにより、炎やヒーターの熱を間接的に伝える方式よりも加熱ムラが少なく、ごはんをふっくら均一に炊き上げることができます。また、温度調節や圧力制御もしやすくなり、白米だけでなく玄米・無洗米・雑穀米など、さまざまなお米でおいしさを引き出せる点が大きな魅力です。
「ふっくら御膳」シリーズの特徴と人気の理由
日立の「ふっくら御膳」シリーズは、家庭用でありながら炊き上がりや保温機能、使いやすさ・お手入れのしやすさにこだわったモデルが多く、特に次の特徴が人気を集めています:
- 圧力+スチームを使って炊きあげる(高温で強く熱を加えて、水分のコントロールが優れている)
- 蒸気を抑える「蒸気カット」機能で、置き場所を選びやすい
- 保温機能がよく、炊き上げ後のごはんの状態(ふっくら感や食感)を長く保つ工夫がされている
- 見た目や色・デザインにこだわる物も多く、キッチンになじむモデルがある
日立ジャー炊飯器が選ばれる3つのポイント
- 炊き上がりの食感と甘み — 圧力スチームなどで甘みを引き出しつつ、粒立ちもしっかり保つ技術が評価されている。
- 機能性と使いやすさ — 多彩な炊飯コース、予約やタイマー、保温機能、メンテナンス性(内釜・内蓋の洗いやすさなど)など、日常使いで便利さを感じる点が多い。
- デザイン・設置性 — 蒸気を抑えることで壁や家具との距離を気にせず設置できるものや、シンプルかつ上質な仕上がりの外観が、キッチンの雰囲気を損なわず選ばれている。
RZ‑Z100JMとRZ‑W100JMの基本情報
発売時期と価格帯の違い
- 両モデルとも、2025年10月上旬に発売予定。
- 市場想定価格は、RZ‑Z100JM が約 ¥87,000~¥88,000 前後。 RZ‑W100JM は約 ¥109,000 前後。
デザイン・カラーの違い
- RZ‑Z100JM はカラー展開に 絹成(きなり) と 漆黒(しっこく) の2色があります。
- RZ‑W100JM は 漆黒(K/しっこく) の1色のみ。
スペック早見表
項目 | RZ‑Z100JM | RZ‑W100JM |
---|---|---|
価格(市場想定) | 約 ¥87,000~88,000 | 約 ¥109,000 |
カラー展開 | 絹成・漆黒 の2色 | 漆黒 の1色 |
スマホ連携 | ×(対応なし) | ○(「ハピネスアップ」アプリなど) |
追加コース:「わがや流」「アプリコース」「調理コース」など | なし | あり |
抗菌フレーム部 | なし | あり |
年間消費電力量 | 約 81.2 kWh/年 | 約 81.4 kWh/年 |
共通点:炊飯容量 | 5.5合(0.09~1.0 L) | |
共通点:内釜 | 大火力 沸騰鉄釜 | |
共通点:圧力&スチーム機能 | 「圧騰甘み炊き」、最高1.5気圧・最高111℃ | |
共通点:サイズ・重量 | 幅24.8×奥行30.2×高さ23.4cm/約6kg | |
共通点:消費電力 | 1,400W | |
共通点:保温機能/保温時間 | スチーム保温 40時間 | |
共通点:付属品・保証 | コンパクトしゃもじ・計量カップ・内釜フッ素 6年保証 |


機能と性能の詳細比較
炊飯コースの種類と選び方
- 両モデル共通で、「白米・無洗米・雑穀米・玄米・発芽玄米・麦ごはん(押し麦・もち麦)・炊込み・おかゆ・おこわ・冷凍用」など、幅広い炊飯コースを備えています。
- また、「極上コース(しゃっきり・ふつう・もちもち)」「極上コース(新米)」「極上コース(すしめし)」などご飯の食感を変えるコースも共通。
- 違いとして、RZ‑W100JM は「わがや流コース」「アプリコース」「調理コース」があり、ユーザーが好みに合わせてカスタマイズできる幅が広い点。
圧力炊飯とスチーム機能の有無
- 両方とも「圧騰甘み炊き」という方式を採用しており、最高 1.5気圧 の圧力と 最高111℃ の高温スチームで炊飯後の蒸らしまでしっかり行う設計です。
- スチーム保温(炊きあがった後の保温時に、給水部分などからスチームを使ってごはんの乾燥を防ぐ機能)も両機種に共通。
消費電力・炊飯時間の違い
- 共通点として、炊飯時消費電力は 1,400W。
- 年間消費電力量がわずかに異なり、RZ‑Z100JM のほうが約 81.2 kWh/年、RZ‑W100JM は約 81.4 kWh/年。この差は非常に小さく、電気代への影響はわずかです。
- 炊飯時間に関する明確な公表差異は見つかりませんでした。炊飯モードや水量、温度・圧力制御が共通仕様なので、標準コースでは似た時間になる可能性が高いです。
サイズ・重量と設置性への影響
- 本体サイズ(幅×奥行×高さ)はどちらも 約 24.8×30.2×23.4 cm。ふた開き高さも共通。
- 重量も両者とも 約6kg。設置面積や庫内収納・棚上設置などで差は出にくいです。
付属品と便利機能(しゃもじ・予約炊飯・タイマーなど)
- 両機種に コンパクトしゃもじ(自立式)と 計量カップ が付属。
- 予約炊飯機能、タイマーなどの基本機能も共通。
- 違いとして、RZ‑W100JM はスマホ連携機能を持っており、アプリを使って炊き上がりのコースを増やしたり、炊飯設定を細かく調整できたりする利便性があります。
実際の炊き上がりをチェック
(※現時点での口コミ・レビューは限られているため、仕様から「期待できること」を中心に述べます)
ご飯の甘み・ふっくら感・粘りの比較
- 両モデルとも「圧騰甘み炊き」によって、高圧・高温スチームを使い、ごはんの甘みを引き出す設計になっています。特に高めの温度と蒸らし工程が、ごはんの芯まで熱が通ることで甘みが出やすく、ふっくら感/もちもち感がしっかり出るはずです。
- 粒立ちに関しても、高温スチームで外側がしっかりして、中はほどよくやわらかく保たれる設計なので、しゃっきりともちもちの中間~好み寄りに調整したい人にも良さそうです。
- 粘りについては「もちもち」コースを選べば両方とも程よく出ると思われます。ただし、「わがや流」など個人での調整機能を求めるなら W100JM のほうがカスタマイズ性で有利。
玄米や無洗米の仕上がりの違い
- 無洗米・玄米・発芽玄米などは、水の浸し時間・蒸らしの温度と圧力が大切です。両モデルとも浸し工程や高圧スチームの蒸らし工程が進化しており、玄米などもおいしく炊ける期待があります。
- 特に玄米は硬さが残りがちですが、高圧スチームとしっかりした蒸らし工程があることで、ふっくらとしながらもぷちぷちとした食感が楽しめる可能性が高いです。
保温機能とご飯の持ち具合
- スチーム保温が採用されており、保温時間は最大 40時間(「保温低」設定)と発表されています。ごはんの乾燥を防ぐための工夫が見られるので、炊いた日の夜遅くに食べる分もおいしさを保てるでしょう。
- 長時間保温するとどうしても風味・食感は落ちますが、スチーム保温があることで直にパサつきが出る時間を遅らせられると思います。
炊飯時の静音性と省エネ性
- 静音性について、公式発表や一般レビューで「特段静か」または「特段うるさい」といった大きな違いを示す声は現時点では少ないです。高圧・高温工程を使うため、加熱中や蒸らし中に多少の動作音・振動はあると思いますが、日立の上位モデルとして、ユーザーが許容できるレベルになっている可能性が高いです。
- 省エネ性(電気代)で見れば、年間消費電力量の違いは 81.2 vs 81.4 kWh/年 と非常に小さく、日常使用でのコスト差はほぼ無視できるレベル。


口コミとレビューから見る実体験
(※2025年9月時点で製品発売前のため、ユーザーレビューは限られており、公式情報を基にした期待・予測が中心です)
RZ‑Z100JMユーザーの評価(メリット・デメリット)
期待できるメリット:
- コストを抑えたいけど、「圧迫感のある粒立ち」「甘み」「高温・高圧スチーム」などの上級炊飯機能がほぼ共通しているため、基本性能には満足できる。
- カラー選択肢が2色あるので、インテリアやキッチンの雰囲気に合わせやすい。
- サイズ・重量が共通なので、置き場所に困らない。
デメリット・懸念点:
- スマホ連携やアプリコースがないので、細かく炊き上がりを調整したい人・リモート操作したい人には物足りなさを感じるかもしれません。
- 新しいコースや調理コース、わがや流のような個人好みを反映する機能が使えない分、自分でメニューを試して調整する必要がある。
RZ‑W100JMユーザーの評価(メリット・デメリット)
期待できるメリット:
- アプリ連携があるので、炊き上がりを好みにカスタマイズしたり、通知など使い勝手が良さそう。
- 「わがや流コース」「アプリコース」「調理コース」が使えるので、多様な炊飯スタイルに柔軟に対応できる。
- 抗菌フレーム部など、衛生面にも気を使われており、清潔さを重視する人に安心感がある。
デメリット・懸念点:
- 価格が高めなので、これら追加機能を使いこなさなければコスパが下がる可能性。
- シンプルな操作を好む人には、アプリ操作やコースの選択肢が多すぎて混乱することも考えられる。
実際の使用感レビューの比較
- 現時点では、実際の使用後の口コミで「ごはんがおいしく炊けた」「蒸気カットが思ったより効く」「保温後もしっとりしている」といった前向きな声が期待されているという報道記事があります。
- とはいえ、多くのユーザーが両モデルを比較して使い続ける中で、「アプリコースを使うと便利」「機能が多い分、初めは操作に慣れが必要」といった声が出てくる可能性が高いです。
お手入れと耐久性の比較
内釜・内蓋のメンテナンス性
- 両モデルとも「大火力 沸騰鉄釜」を採用しており、内釜素材は耐久性が高い設計。焦げ付きにくく、熱伝導性・蓄熱性にも優れているとされています。
- 内蓋・ふた加熱板・オートスチーマープレートなど、洗える/掃除しやすい部品が揃っており、お手入れの手間を減らす工夫あり。凹凸を少なくしたフレーム設計なども、拭き取りやすさにつながります。
故障やトラブル事例と対応
- 公的な故障データや長期レビューはまだ出揃っていませんが、日立ブランドでの同クラスモデルでは「内釜のコーティングは長く使うと劣化する」「スチーム部分・給水部分の目詰まり」などが注意ポイントとして挙げられることがあります。
- アプリ連携モデル(W100JM)はソフト面でのアップデートや接続トラブルが生じる可能性もあり、初期設定やネットワーク環境の確認が大切です。
長く使うための工夫
- 定期的に内釜・内蓋などを洗って、コーティングや材質の劣化を防ぐ。強くこすりすぎないように、付属のしゃもじなどを使う。
- 蒸気カット機能を使う際には、周りに壁や家具がないように設置スペースを確保し、蒸気や湿気がこもらないようにする。
- アプリコースを頻繁に使うなら、設定を把握しておくこと(どのコースがどの食感・時間・仕上がりか)をメモしておくと、使いこなしが早くなる。


他モデルとの違いもチェック
旧モデル(例:RZ‑W100GM)との違い
- 発表記事で、「圧騰甘み炊き」が従来モデル(例:RZ‑W100GM)からさらに進化しているとあり、温度・圧力ともに向上。最新モデルでは 1.5気圧/111℃ の設定が新しい壁です。
- また、アプリコースやスマホ連携の機能も最新モデルで充実しているため、操作性・使い勝手の面でアップデートが期待できるようです。
上位モデル・下位モデルとの位置づけ
- この2モデル(Z100JM・W100JM)は、ふっくら御膳シリーズの中でも上位に位置するモデル。性能・機能ともにハイエンド寄り。
- 下位モデルであれば価格がもっと抑えられていたり、省略されている機能(スマホ連携・追加コースなど)が少ないものがあります。コストパフォーマンス重視ならそちらも検討価値あり。
買い替え検討ユーザーにおすすめの選び方
- 古いモデルから買い替えるのであれば、「高温スチーム・高圧力・蒸気カット・保温力」が今のモデルでどれだけ進化しているかをチェック。
- キッチンのスペース・蒸気の出る量を気にするなら、蒸気カット機能や設置スペースに余裕があるか確認。
- 操作のシンプルさを重視するか、細かく設定したいか、アプリなどで調整したいかで、W100JMのほうが機能的に幅があるため、それを活かせるかどうか考える。
どちらを選ぶべき?おすすめの選び方
ファミリー向け・一人暮らし向けの最適モデル
- 家族が多めでご飯を炊く量が多く、また保温時間が長くなることが多いなら、保温の性能・湿気や蒸気の管理などが重要。W100JMのほうが細かく調整できるので、暮らしにフィットしやすいかもしれません。
- 一人暮らしや、ご飯を炊く頻度が少ない/あまり調整機能を使わない人であれば、Z100JMで十分な性能を持っており、コストを抑えつつも高品質な炊き上がりを楽しめます。
コストパフォーマンスを重視するなら?
- 機能差をどれだけ活かすかが鍵。価格差(約2~3万円程度)を W100JM の追加機能で「使い切れるか」がポイントです。もしスマホ操作・アプリコースといったものにそこまで魅力を感じないなら、Z100JM のほうがコスパが高いと言えます。
最新技術を重視する人におすすめのモデル
- 最新モデルならではの「圧力・温度のアップ」「スマホ連携」「わがや流コース」「抗菌フレーム」など、機能の進化を重視するなら RZ‑W100JM がより先進的。
- ご飯の食感にこだわる、自分の好みに炊き上げたい、家事効率を上げたい、操作をデジタルで管理したい人には W100JM がおすすめです。


よくある質問(Q&A形式)
無洗米はおいしく炊ける?
はい。両モデルとも無洗米コースがあり、「圧騰甘み炊き」で高温スチーム・圧力がしっかりかかるため、水分の浸透や蒸らしがうまく働いて、無洗米でも洗った米に近い風味・甘みが感じられる可能性が高いです。ただし、水量の調整や炊飯前後の浸し時間など、ご家庭の水質や米の銘柄によって微調整が必要なこともあります。
保温は何時間まで可能?
両モデルとも「スチーム保温40時間」が仕様として挙げられています。保温時間として長めで、炊いたご飯を長時間保つシーンでもごはんの乾燥や硬さが比較的抑えられる設計です。
お手入れは面倒ではない?
- 内釜・ふた加熱板・オートスチーマープレートなど、外せる・洗える部品があり、凹凸を少なくしたフレーム設計など拭きやすさにも配慮されています。
- ただし、スチーム関連の給水・蒸らし部分、内部の湿気が残る部分は定期的にきれいに保つ必要があります。付属のしゃもじや計量カップを使い、ご飯粒やミネラル分の付着に注意をすることで、長く良い状態を保てます。
まとめ
RZ‑Z100JMとRZ‑W100JMの決定的な違い
- 最も大きな違いは スマホ連携機能の有無:W100JM は「ハピネスアップ」アプリなどを使って炊き方・コースをカスタマイズしたり、お知らせ機能を使ったりできる点。Z100JM にはその機能がありません。
- また、追加コース(わがや流コース・アプリコース・調理コースなど)・抗菌フレーム部の有無という点も差。これらが欲しいかどうかで選ぶ基準が変わります。
- 価格差が約 2~3万円 見込まれており、この差をどれだけ使いこなすかがコスパを左右します。
それぞれのおすすめ使用シーン
- RZ‑Z100JM をおすすめする人:基本的な炊き上がりの美味しさを求めつつ、価格を抑えたい人。スマホ操作に頼らず、手動でコースを選ぶことに抵抗がない人。色のバリエーションを重視する人。
- RZ‑W100JM をおすすめする人:炊飯器をもっと便利に使いたい人(スマホ連携・通知・コースの追加など)。ご飯の食感を細かく調整したい人。衛生面や清潔さに気を使う人。
購入前に確認すべき最終チェックポイント
- 設置場所の条件 — 蒸気カット機能はありますが、設置場所に余裕があるか確認。壁や棚の近くだと蒸気・熱・湿気がこもることも。
- アプリ対応環境(スマホの種類・OS・ネットワーク) — W100JM を使うなら、アプリが自分のスマホで使えるかどうか。
- コースをどれだけ使うか — 多彩なコースを利用するかどうか、実際使いこなせるかを想像してみる。多機能でも使わなければ宝の持ち腐れ。
- 予算との折り合い — 同じ「ふっくら御膳」シリーズでも価格差があるので、追加機能に納得できるかどうか。
- 保証・アフターサポート — 内釜のフッ素コーティング保証など、使っていくうえで何年保証があるか、修理・部品の入手性なども確認しておくと安心。


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